無機化学講義ノート 第2版

無機化学講義ノート 第2版

~質問や疑問を狙い撃ちする~

著|秋津貴城
定価2,530円(2,300円+税)
在庫:あり
仕様:B5判並製
ページ数:171
ISBN:978-4-86299-032-7
発行日:2019/04/03
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summary
   

東京理科大学理学部第二部化学科3年生「無機化学2-1」の講義から、eラーニング講義資料と説明、学生の質問と回答、試験問題などをまとめた。見てすぐ要点が把握できること、質問-回答双方向のやりとり、つまずきやすいポイントの記述といったコンセプトは踏襲しつつ、「学生にわかる言葉で」質問や疑問に答える目的で学生レポートを元にした記述を増やしたのが、第二版の特色といえる。

contents
  • まえがき
第 1 章 金属錯体の構造・配位
  • 1.1 金属錯体 [Co(NH3)6]Cl3
  • 1.2 配位数
  • 1.3 4配位
  • 1.4 5配位
  • 1.5 6配位
  • 1.6 高配位数の例
  • 1.7 多核錯体
  • 1.8 主な配位子
  • 第1章の Q&A
  • 第1章の章末問題
第 2 章 命名法と異性体・安定度
  • 2.1 金属錯体の命名法
  • 2.2 無機化学命名法(IUPAC 2005)
  • 2.3 倍数接頭辞
  • 2.4 錯体を命名する
  • 2.5 異性の例
  • 2.6 幾何異性
  • 2.7 光学異性
  • 2.8 光学異性体を得る方法
  • 第2章の Q&A
  • 第2章の章末問題
第 3 章 置換反応機構
  • 3.1 平衡(生成・安定度)定数
  • 3.2 キレート効果
  • 3.3 安定性
  • 3.4 置換反応(速度論的)
  • 3.5 置換反応機構
  • 3.6 置換反応の特徴
  • 3.7 水との反応性
  • 3.8 トランス効果
  • 第3章の Q&A
  • 第3章の章末問題
第 4 章 電子移動反応
  • 4.1 八面体型錯体の活性化
  • 4.2 電子移動反応
  • 4.3 Taube の実験(内圏機構)
  • 4.4 交差反応・自己交換反応
  • 4.5 マーカスの理論
  • 4.6 逆転現象
  • 4.7 光化学反応
  • 4.8 均一系触媒の反応
  • 第4章の Q&A
  • 第4章の章末問題
第 5 章 分子の対称性
  • 5.1 対称操作と対称要素
  • 5.2 分子中の対称要素
  • 5.3 対称操作で移される点
  • 5.4 群の性質
  • 5.5 C2v点群の積表
  • 5.6 点群の例
  • 5.7 点群の判定法
  • 5.8 群の性質と分子の対称性
  • 第5章の Q&A
  • 第5章の章末問題
第 6 章 対称性と分子軌道法
  • 6.1 指標表
  • 6.2 対称適合線形結合
  • 6.3 金属と配位子の軌道の対称性
  • 6.4 6配位八面体型錯体の分子軌道
  • 6.5 フェロセンの対称性
  • 6.6 フェロセンを構成する軌道の D5d対称
  • 6.7 フェロセンの分子軌道
  • 第6 の Q&A
  • 6章の章末問題
第 7 章 配位子場理論
  • 7.1 6配位八面体型(Oh)の d軌道の分裂
  • 7.2 4配位四面体型(Td)の d軌道の分裂
  • 7.3 4配位平面体型(D4h)の d軌道の分裂
  • 7.4 ヤーン・テラー歪み
  • 7.5 配位子場分裂の大きさ
  • 7.6 高・低スピンと磁性
  • 7.7 配位子場安定化エネルギー
  • 7.8 水和エンタルピーと格子エネルギー
  • 第7章の Q&A
  • 第7章の章末問題
第 8 章 電子スペクトル
  • 8.1 [Ti(H2O)6]3+の d-d遷移
  • 8.2 遷移の種類とスペクトル強度
  • 8.3 分光化学系列
  • 8.4 電子状態や項
  • 8.5 禁制遷移
  • 8.6 金属化合物の色と構造
  • 8.7 蛍光とリン光
  • 8.8 発光(ルミネセンス)のメカニズム
  • 第8章の Q&A
  • 第8章の章末問題
第 9 章 田辺-菅野ダイヤグラム
  • 9.1 原子のスペクトル項
  • 9.2 スピン-軌道結合と錯体の分子項
  • 9.3 強い場 Oh対称 d2系の微視的状態
  • 9.4 田辺-菅野ダイヤグラム
  • 9.5 角重なりモデル(理解が難しい点)
  • 9.6 角重なりモデル(分子軌道法との比較)
  • 9.7 角重なりモデル(構造の安定性)
  • 9.8 角重なりモデル(高低スピンとの関連)
  • 第9章の Q&A
  • 第9章の章末問題
第 10 章 元素の周期表と単体
  • 10.1 元素の周期表を眺める
  • 10.2 元素周期表と重元素
  • 10.3 元素の単体
  • 10.4 炭素の同素体
  • 10.5 金属単体
  • 10.6 金属ナノ粒子
  • 10.7 金属ナノ粒子の合成
  • 10.8 金属ナノ粒子の用途
  • 第10章の Q&A
  • 第10章の章末問題
第 11 章 12族元素と fブロック化合物
  • 11.1 12 族元素の存在、単体の分離、反応性
  • 11.2 亜鉛(II), カドミウム(II)の化合物
  • 11.3 水銀(II)の化合物
  • 11.4 水銀の反応
  • 11.5 3d 元素の化合物
  • 11.6 4d, 5d 元素の化合物
  • 11.7 ランタノイド
  • 11.8 アクチノイド
  • 第11章の Q&A
  • 第11章の章末問題
第 12 章 有機金属化学のトピックス
  • 12.1 有機金属錯体の特徴
  • 12.2 有機金属錯体の金属
  • 12.3 フェロセンの構造
  • 12.4 18 電子則
  • 12.5 架橋・多核カルボニル錯体の電子数
  • 12.6 有機金属錯体と水素
  • 12.7 有機金属錯体と触媒
  • 12.8 有機金属錯体の反応例
  • 第12章の Q&A
  • 第12章の章末問題
第 13 章 生物無機化学のトピックス
  • 13.1 生体と金属
  • 13.2 フェリチン
  • 13.3 金属酵素
  • 13.4 鉄―硫黄蛋白質
  • 13.5 シトクロム c酸化酵素
  • 13.6 ヘム蛋白質
  • 13.7 ヘモグロビン
  • 13.8 ミオグロビン
  • 第13章の Q&A
  • 第13章の章末問題
第 14 章 無機固体化学のトピックス
  • 14.1 無機固体の合成法
  • 14.2 重要な構造
  • 14.3 欠陥構造
  • 14.4 固体電解質・電池
  • 14.5 物性
  • 14.6 強磁性体・強誘電体
  • 14.7 超電導磁石と NMR
  • 14.8 バンド
  • 第14章の Q&A
  • 第14章の章末問題
  • あとがき
introduction
秋津貴城(あきつ たかしろ)

東京理科大学理学部第二部科学科教授、博士(理学)。専門は無機化学、錯体化学。大阪大学蛋白質研究所、慶應義塾大学理工学部、スタンフォード大学等を経て、2016年より現職。

【主な著書】

※発行時の奥付より
binding
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