ベイジアンモデルによる消費者行動分析の新展開

ベイジアンモデルによる消費者行動分析の新展開

-百貨店顧客を維持するためのマーケティング施策の検討-

著|山田浩喜
定価1,650円(1,500円+税)
非売品
仕様:四六判並製
ページ数:186
ISBN:978-4-86299-036-5
発行日:2021/01/30
summary
   

百貨店店舗における顧客の購買行動を消費者一人ひとりの違いを考慮した形式でモデル化し、それらのメカニズム解明を行うとともに、顧客維持を図るための効率的な個別対応型マーケティングに関しての知見獲得を狙う。1.百貨店顧客の店舗選択行動(顧客満足)、2.百貨店顧客の来店行動、3.百貨店顧客の客単価形成の3点について、これらメカニズムを解明することによって、態度面及び行動面の両面で顧客維持を図るための知見を獲得する。

contents
第1章 序 論
  • 1. 1. 背景と問題意識
  • 1. 2. 本書の目的
  • 1. 3. 本書の構成
第2章 先行研究のレビュー
  • 2. 1. 先行研究のレビューの範囲
  • 2. 2. CRMに関する先行研究
    1. 2.2.1 新規顧客の獲得に関する研究
    2. 2.2.2 顧客シェア拡大に関する研究
      1. (1)クロスセリング戦略とアップセリング戦略に関する研究
      2. (2)チャネル管理戦略に関する研究
    3. 2.2.3 既存顧客の維持に関する研究
    4. 2.2.4 CRMに関する研究のまとめ
  • 2. 3. 消費者の購買行動に関する先行研究
    1. 2.3.1 消費者の購買行動を把握するデータに関する整理
    2. 2.3.2 店舗選択行動に関する研究
      1. (1)顧客満足に関する研究
      2. (2)消費者の店舗選択に影響する小売ミックス要因に関する研究
      3. (3)百貨店業態特有の小売ミックス要因に関する研究
      4. (4)顧客満足の研究に関するまとめ
    3. 2.3.3 来店生起行動に関する研究
      1. (1)来店生起行動のモデル化に関する研究
      2. (2)消費者の来店生起行動に影響する慣性行動に関する研究
      3. (3)顧客シェア拡大に影響を与えるマーケティング施策に関する研究
      4. (4)来店生起行動に関する研究のまとめ
    4. 2.3.4 買い回り行動に関する研究
      1. (1)買い回り行動のモデル化に関する研究
      2. (2)買い回り行動に関する研究のまとめ
  • 2. 4. 階層ベイズモデルに関する先行研究
    1. 2.4.1 消費者の異質性を考慮したモデルに関する研究
    2. 2.4.2 消費者のデモグラフィック要因に関する研究
  • 2. 5. レビューのまとめ
第3章 百貨店の態度ベース店舗満足化構造に関する解析
  • 3. 1. はじめに
  • 3. 2. 研究のアプローチ
  • 3. 3. 態度ベース店舗満足化モデル
    1. 3.3.1 データ
    2. 3.3.2 モデル
    3. 3.3.3 パフォーマンス評価と期待の構造モデル
  • 3. 4. 分析結果
    1. 3.4.1 モデルの比較
    2. 3.4.2 小売ミックス属性の反応パラメータの検証
    3. 3.4.3 小売ミックス属性へのウェイトパラメータの検証
  • 3. 5. 本章のまとめ
第4章 百貨店顧客の来店行動メカニズムに関する解析
  • 4. 1. はじめに
  • 4. 2. 研究のアプローチ
  • 4. 3. 来店回数モデル
    1. 4.3.1 個体内モデル
    2. 4.3.2 ストアロイヤルティと小売ミックスの構造モデル
    3. 4.3.3 階層モデル
    4. 4.3.4 概念モデルと推定方法
    5. 4.3.5 構造異質性の評価概念モデルと推定方法
  • 4. 4. 分析結果
    1. 4.4.1 分析データの概要
    2. 4.4.2 構造異質性の検証
    3. 4.4.3 構造モデルのウェイトパラメータの検証
    4. 4.4.4 構造モデルのウェイトパラメータの検証
    5. 4.4.5 構造モデルのウェイトパラメータdの検証
    6. 4.4.6 マーケティング施策への示唆
  • 4. 5. 本章のまとめ
第5章 百貨店顧客の客単価の大きさに影響を与える要因に関する解析
  • 5. 1. はじめに
  • 5. 2. 研究のアプローチ
  • 5. 3. データ
  • 5. 4. 習慣的購買による商品カテゴリーの類型化
    1. 5.4.1 類型化の手順
    2. 5.4.2 同時購買確率行列による因子分析
    3. 5.4.3 購買嗜好からの商品カテゴリー類型化
  • 5. 5. 客単価モデル
    1. 5.5.1 個体内モデル
    2. 5.5.2 ストア・商品ロイヤルティの構造モデル
    3. 5.5.3 階層モデル
    4. 5.5.4 概念モデルと推定方法
  • 5. 6. 分析結果
    1. 5.6.1 DM,イベントに関する反応パラメータの検証
    2. 5.6.2 ロイヤルティ関連係数に関する反応パラメータの検証
    3. 5.6.3 階層モデルの検証
    4. 5.6.4 マーケティング施策への示唆
  • 5. 7. 本章のまとめ
第6章 結 論
  • 6. 1. 本書の結論
    1. 6.1.1 各章の結論
    2. 6.1.2 統合的なマーケティング施策に関する解釈
  • 6. 2. 本書の貢献と今後の課題
付 録
  • 付録1.
  • 付録2.
    1. Ⅰ. ベイジアンモデリング
    2. Ⅱ. マルコフ連鎖モンテカルロのアルゴリズム
    3. (第3章)階層ベイズ2項ロジット・モデル推定のアルゴリズム
    4. 1. 事前分布
    5. 2. βとλ*の事後分布
    6. 3. モデルの推定(MCMC法)
    7. (第4章)階層ベイズポアソン回帰モデル推定のアルゴリズム
    8. 1. 事前分布
    9. 2. βとγ*の事後分布
    10. 3. モデルの推定(MCMC法)
    11. (第5章)階層ベイズ回帰モデル推定のアルゴリズム
    12. 1. 事前分布
    13. 2. ζ*の事後分布
    14. 3. モデルの推定(MCMC法)
  • 付録3.
  • 参考文献
  • あとがき
introduction
山田浩喜(やまだ ひろき)

岐阜聖徳学園大学准教授。専門は、マーケティングサイエンス、小売マーケティング、流通論。慶應義塾大学商学部卒業、筑波大学大学院ビジネス科学研究科経営システム科学専攻修了(経営学修士)、その後、同大学院ビジネス科学研究科博士課程企業科学専攻修了(経営学博士)。大手百貨店、製造企業での総務人事、顧客分析担当を経て、2018年に岐阜聖徳学園大学経済情報学部専任講師として着任、2020年より同大学准教授。

※発行時の奥付より
grant

岐阜聖徳学園大学の学術図書出版助成による出版

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